3/17 金沢武士団 - アースフレンズ東京Z (スポナビ観戦)
今回は3/17のアスフレ戦について、です。
まず最初に、金沢武士団について。
個人的に、金沢と信州って少し似たスタイル、という印象があります。
◆オフボールのスクリーンの質
◆コート全体を使ったナンバープレーの多彩さ
が理由です。これについては後半に少し書きます。
この試合、アスフレ側の特記事項は「西山選手不在」ですね。
そうはならないのですが、彼がいないと15点前後の得点がなくなる計算になってしまいます。
当然、戦い方が変わるわけですが、ここで輝いたのが増子匠選手でした。
ピックからのドライブが冴え、柏倉選手をベンチで下げている時間帯の攻撃を支える役割を十分に果たしました。
元々、ピックがなくてもジャブステップ1発でぶち抜けるタイプの選手で、ジャブでエンドライン側を突破するシーンも見られました。久々に彼らしいプレーが見れたな、と思います。
では試合の印象です。
この試合、バックコートラインナップのバランスが非常に難しかった。石井選手と古牧選手を同時に使った時間帯はかなり苦しい印象でした。彼らはシューターという特性と、プロとしての経験値、スキル面で、まだ「活かされる側」の選手であり、本職PGではない増子選手と同時に出場させるのは危険と感じました。ピックからクリエイトできる柏倉選手、増子選手、河相選手の内、常時2名をコート出しておきたかった、という印象を持ちました。
フロントコートではムラコに少し変化。
ピックからゴール下へ走り込んだ際に合わせのパスが返ってきたんですね。
滅多に見ないパターン。今節の “try hard” はこれか?と思いました。
通りこそしませんでしたが、これがモノになるとかなり頼もしい存在になる予感です。
追い上げむなしく、残念な結果でしたが、この日のプレーは収穫も多かったと思います。
金沢のプレーは緻密でした。勝負所で勢いに乗るための多彩なナンバープレーを持っていそう。
印象的だったのが、2Q残り3:00か、4:00位に使ったプレーです。
少し図を使います。 App名: Basketball Coaching、デベロッパ: FIBA Europe のコーチングボードを使ってます。
(図が著作権関係に抵触するようであればコメント欄に指摘していただけると幸いです。)
プレーコールがあった段階では少しグチャッとしてます。
1番がドリブルで逆サイドへ移動しながら、4番とピックかハンドオフかするかと見せて…
(この時2番がエンドラインに移動。2と3がエンドラインを作り始めます。)
1番は4番と何もせず通過。これと同時に4番がゴール下へ走り込み…、
(この時には3番もエンドラインのポジションに移動)
2番と3番のダブルスクリーンを使ってエンドラインからコーナーまで走り抜けます
(ここでしれーっと2番が逆サイドのコーナーへ移動。これがミソ)
3番が5番のスクリーンをもらってトップに上がります。
すると…、あら不思議、2番のディフェンスが3番の動きに対してヘルプに行こうとしてしまうのです。
ここで逆サイドの2番にスキップパス→コーナースリー
というプレーです。(もしつられなければ、コーナーの4番にパスだと思います)
2番をミスディレクションにするプレーですが、おそらくポイントは2つ
◆1番がコールした位置から逆サイドへ移動
◆ダブルスクリーンで1番が移動した側にズレを作る
この2つでディフェンスの意識がボールサイドに集中しているものと思われます。
よく出来てるなぁと感心してしまいました。
他にも、ピックからのドライブに合わせて、逆サイドでフレアでオープンを作ってスリーなど、結構勉強になりました。
これまでならこのまま負けかという展開でしたが、最後まで諦めることなく、あわや逆転の所まで追い詰めた姿には成長を感じました。
まだまだTRY HARD ですね。