〈考察〉NBAに見るBリーグドラフト制度の可能性について
※今日は、知っている人は知っている話。特にNBAに詳しい人は読む意味がありません。ご了承の上、読み進めてください。
Bリーグ、NBAともにシーズンを終えて1か月ほどでしょうか。
ファイナルMVPカワイ・レナードがLAクリッパーズへ、クリス・ポールとラッセル・ウエストブルックのトレードなど、ドラマティックな移籍劇を連発するNBA。
橋本竜馬の北海道移籍、川村卓也の三河移籍など、中々のサプライズを見せるBリーグ。
そんな中、八村塁選手が1巡目9位でワシントンウィザーズに指名されたNBAドラフトのお陰で、日本の情報バラエティ番組はバスケだらけという異常事態。喜ばしいことです。
Bリーグファンには「なぜBリーグにはドラフト制度が存在しないのか?」と思っている方もいらっしゃると思います。
自分の意見は「時期尚早」です。以下に理由を書いておきます。
NBAではドラフト制度を導入していますが、このドラフト指名権はトレードの材料としても使われます。2020年のドラフト1巡目指名権と〇〇選手をつけるので△△選手とトレードお願い!みたいな感じです。
ドラフトとトレードは一心同体のような関係にあるということです。ではなぜトレードが成立するのか?なのですが、ここでもう一つの要素が関係してきます。キャップスペースの問題です。
キャップスペース。チームとして選手に支払える給与の上限額が決まっているNBAにおいて、保有選手の契約残り年数、オフのFA選手との契約といったときに、このサラリーキャップのスペースというのがネックになってきます。トレードによってスペースを空けたりといった細かい調整が必要になってきます。特にGM、HCの交代による方針変換や、自身の怪我などで、利用価値が低くなってしまった重い契約をどうするか?ここがGMの手腕の見せ所だったりするわけですね。
そんなわけで、サラリーキャップの問題とトレード、そしてドラフトは複雑に絡み合った三位一体の制度として成立しているわけです。
これを日本に当てはめようとした場合、そもそもサラリーキャップを導入するほどの給与水準になっておらず、この部分の成熟を待たないと三位一体の制度は成立しないんですね。
そんなわけで、選手の給与水準が上がるまでドラフトは待ったほうがいい、というのが私の意見です。